CDで覚える ギターソロで奏でる 永遠のJ-POPスタンダード名曲集 ~For Around 40 レビュー

本書は、アラフォー世代の青春を彩ったJ-POP名曲をギター1本で楽しめるソロアレンジ集。「恋におちて」「LOVE LOVE LOVE」「SAY YES」など全20曲を収録しています。アレンジは田嶌道生氏。2010年の出版当時は“For Around 40”として企画された一冊で、当時のアラフォー世代を意識した選曲でした。現在では、その世代はアラフィフ前半にあたります。一方で、槇原敬之の「どんなときも。」やサザンオールスターズの「涙のキッス」など世代を越えて親しまれている楽曲も含まれており、幅広い年代が楽しめる内容です。
目次には各曲ごとの簡単な演奏解説があり、難易度は最大5段階で示されています。譜面は大きく、見やすい構成になっています。運指の指番号は記載されていませんが、セーハの部分は明記されています。また、曲によっては演奏途中でページをまたぐレイアウトになっているため、通して弾く際は譜面台での工夫が必要です。なお、曲リストの最後の3曲はデュオアレンジとなっており、メロディー用と伴奏用それぞれの楽譜ページが用意されています。
収録内容
- 恋におちて/小林明子
- 赤いスイートピー/松田聖子
- 夏の終りのハーモニー/井上陽水&玉置浩二
- LOVE LOVE LOVE/DREAMS COME TRUE
- 壊れかけのRadio/徳永英明
- 初恋/村下孝蔵
- 風になりたい/THE BOOM
- 春よ、来い/松任谷由実
- ひだまりの詩/Le Couple
- 言葉にできない/小田和正
- PRIDE/今井美樹
- I LOVE YOU/尾崎豊
- 会いたい/沢田知可子
- SAY YES/CHAGE and ASKA
- 涙のキッス/サザンオールスターズ
- M/プリンセスプリンセス
- 恋の予感/安全地帯
- いつまでも変わらぬ愛を/織田哲郎
- どんなときも。/槇原敬之
- SWEET MEMORIES/松田聖子
※本記事内に掲載している演奏音源はレビュー・紹介目的で、記事投稿者本人が試奏したものです。 原曲・編曲の著作権は各権利者に帰属します。 楽曲全体の鑑賞用ではありません。
この本は買うべきか?
結論、初心者の方には本書に収録されている難易度の低い曲をチャレンジしてほしいと思える1冊です。
- 名曲揃い
- 指番号が書かれていないので、分かりづらい
- デュオアレンジも収録されていて、二人で演奏できる
初心者の方が一人で始めると、悪い指の癖がつく恐れがあると感じました。田嶌道生氏はデュオユニットでも活動していることもあり、デュオアレンジが収録されている点も魅力のひとつです。
実際に弾いて感じたポイント
ソロギター初心者に弾いてほしい曲
難易度は5段階で、最も簡単な曲は「ひだまりの詩」、「言葉にできない」、「PRIDE」、「涙のキッス」です。原曲のメロディーと伴奏、リズムが綺麗な楽曲で、原曲の魅力を保ちながら、初心者向けに丁寧にソロギターアレンジされています。私自身も繰り返し弾き込んだ曲です。美しい楽曲とは、メロディーが休む瞬間にも伴奏が隙間を埋めるように入るものです。そうした構造が、これらのアレンジでも丁寧に再現されています。まさに基礎的なソロギターアレンジといえるでしょう。
私は、本書の「PRIDE」をソロギターをこれから始める方に最初の1曲としておすすめします。
デュオ曲も楽しめる
初見でこの本を手に入れた時は、デュオ曲の部分を飛ばしていました。ですが、改めて本を開いて演奏してみると、こういうギターの演奏はしたことがないなと思い、音楽的な感覚が養われる感じがしました。弦を上下するだけの単純な伴奏ではなく、オブリガートを含ませたりベース音を動かしてなめらかにするのは、ピック弾きのストロークでは難しく、練習しにくいことが多いです。メロディーや伴奏を飾る技術を学ぶために、もう一度デュオ曲の部分を読み直してみます。
結論
難易度が最も低いアレンジは、ぜひとも始めたばかりの方にチャレンジしてほしいです。