かんたんアレンジ ソロ・ギターのしらべ スタジオジブリ篇 南澤大介 レビュー


南澤大介は、ソロ・ギターの演奏とアレンジで広く知られるギタリストで、初心者から上級者まで楽しめる独自のソロギターアレンジを多数発表しています。彼の代表作「ソロ・ギターのしらべ」シリーズは、これまでに12作(DVDや新装版を含めると22作)が発売されており、映画音楽やJ-POP、洋楽など幅広いジャンルの曲を、1本のギターで演奏できるよう工夫されています。各巻は、曲の演奏解説やTAB譜を含む見開き完結型の構成で、旋律を前面に出した弾きやすいアレンジが特徴です。
これまでの「ソロ・ギターのしらべ」シリーズでは、1曲を練習するのに見開き完結型で構成されていました。それはおそらく南澤大介氏が、練習する際にページをめくる必要がないよう配慮されたためだと思われますが、楽譜が小さくて見づらいとの声もありました。本書のかんたんアレンジ版では、楽譜が大きく、右ページには押さえ方のダイアグラムと指の動きが矢印で示されています。アレンジは、これ以上簡単にするとソロギターとしての形が成り立たなくなるほど、ベース音とメロディー、簡単な伴奏を中心とした構成になっています。南澤大介氏本人によるYouTube動画でも演奏を確認でき、右手と左手の動きをアップで見ることができます。
収録内容
- スラッグ渓谷の朝 / 天空の城ラピュタ
- 風のとおり道 / となりのトトロ
- いつも何度でも / 千と千尋の神隠し
- もののけ姫 / もののけ姫
- アシタカせっ記 / もののけ姫
- ナウシカ・レクイエム / 風の谷のナウシカ
- やさしさに包まれたなら / 魔女の宅急便
- 君をのせて / 天空の城ラピュタ
- さんぽ / となりのトトロ
- ルージュの伝言 / 魔女の宅急便
- 海の見える街 / 魔女の宅急便
- 人生のメリーゴーランド / ハウルの動く城
※本記事内に掲載している演奏音源はレビュー・紹介目的で、記事投稿者本人が試奏したものです。 原曲・編曲の著作権は各権利者に帰属します。 楽曲全体の鑑賞用ではありません。
この本は買うべきか?
結論、他のソロギターアレンジ本が難しいなら買ってもいいと思います。
- 私がこれまで手にしたソロギター本の中で最もやさしいアレンジと解説
- ソロギターに挑戦して挫折した人でも弾ける
- 人によってはやさしすぎて退屈を感じる
もしやさしすぎて退屈を感じる場合は、通常版のジブリ作品集に挑戦することをおすすめします。
実際に弾いて感じたポイント
私にも弾けたという実感が得られる
ソロギタースタイルはメロディーと伴奏を一人で演奏するため、どうしても難易度が高くなりがちです。そのため、挫折してしまう人が後を絶ちません。そんなときに本書に出会えれば、ソロギタースタイルを続けていくきっかけを得られるはずです。私がこれまで手にしてきたどの本よりもアレンジがやさしく、解説も丁寧です。まさに、ソロギタースタイルに挑戦する人にとっての最後の砦と言えるでしょう。
ソロギターのしらべ スタジオジブリ編 通常版はやっぱり楽しい
『ソロギターのしらべ スタジオジブリ編』には、かんたんアレンジと通常版があります。同じ曲でも、通常版のほうが弾いていて圧倒的に楽しいです。メロディーと伴奏で音をしっかりと埋め、ときにはオブリガードも入るため、指は休む間もありません。しかし、その分、弾き切ったときの充実感は格別です。
かんたんアレンジの方は、ハンマリングなどのテクニックをほとんど使用せず、ベース音はルート音と5度を鳴らすのが中心です。そのため、ソロギタースタイルに慣れている人からすると、やや単調に感じてしまうかもしれません。
結論
もし、どのソロギターアレンジにも挫折してしまうのであれば、『ソロギターのしらべ スタジオジブリ編 かんたんアレンジ』なら、満足感の得られる演奏ができるかもしれません。