ギターソロ ザ・ビートルズ1 レビュー

江部賢一は1951年、新潟県生まれのギタリスト・編曲家です。2015年12月24日に逝去しました。享年64でした。『ソロ・ギターのひととき ディズニーソング編 【CD付】』や『くつろぎのソロ・ギター 癒しのTV&シネマ【模範演奏CD2枚付き】』などのソロギター楽譜集で編曲を手がけています。イギリスのロックバンド、ビートルズのベストアルバム『1』は、アメリカとイギリスのシングルチャートで1位を獲得した楽曲27曲のみを収録した作品として知られています。今回紹介する『ギターソロ ザ・ビートルズ1』は、これらの名曲をもとにギタリスト・編曲家の江部賢一がソロ・ギター用にアレンジした楽譜集です。収録曲には、全米シングルチャートで9週連続1位を記録したビートルズ最大のヒット曲「Hey Jude」や、ビートルズの楽曲の中でも特に多くカバーされていることで知られる「Yesterday」などが含まれています。
書籍の構成としては、目次部分に各曲ごとの演奏解説が約200字程度で掲載されています。「弱くならないように」や「ビシッと決めよう」といったニュアンスのアドバイスに加え、「ボディを叩くなど何か工夫してみるのもおもしろい」といった提案や、難しい場合は一部を省略してもよいとするなど、実践的な演奏のヒントが示されています。押さえ方は指番号で示されている曲も多いです。カポタストを使用したアレンジはなく、ドロップDチューニング使用のアレンジは少ないです。
収録曲
- Love Me Do
- From Me to You
- She Loves You
- I Want to Hold Your Hand(抱きしめたい)
- Can’t Buy Me Love
- A Hard Day’s Night
- I Feel Fine
- Eight Days a Week
- Ticket to Ride(涙の乗車券)
- Help!
- Yesterday
- Day Tripper
- We Can Work It Out(恋を抱きしめよう)
- Paperback Writer
- Yellow Submarine
- Eleanor Rigby
- Penny Lane
- All You Need Is Love(愛こそはすべて)
- Hello, Goodbye
- Lady Madonna
- Hey Jude
- Get Back
- The Ballad of John and Yoko(ジョンとヨーコのバラード)
- Something
- Come Together
- Let It Be
- The Long and Winding Road
※本記事内に掲載している演奏音源は、書籍内容のレビュー・紹介を目的として、 記事投稿者本人が試奏したものです。 原曲・編曲の著作権は各権利者に帰属します。 楽曲全体の鑑賞用ではありません。
この本は買うべきか?
結論、ソロギターに少し慣れた方でビートルズ好きにはおすすめの一冊です。
- 運指が自然
- すでに絶版で、やや入手困難
- CDが付いていないので、リズムが把握しづらい
Amazonやフリマサイトでチェックしてみて、ぜひ手に入れてほしい一冊です。
実際に弾いて感じたポイント
ビートルズの楽曲は耳に馴染みがある
知っている曲なら、本作アレンジが理解しやすいかと思います。ビートルズの楽曲は自然と耳に馴染みのある楽曲も多いので、タイトルを知らない曲であっても、弾いているうちに「あ、知ってる曲だ」と気づくこともあります。
リズムが難解な曲がいくつかある
リズムがやや難解なアレンジがいくつかあります。本書にはCDが付属していないため、リズムはご自身で理解する必要があります。
以下は「Yesterday」を、できるだけシンプルにアレンジした例です。

次は、本書のアレンジをもとにしたTAB譜です。まずは楽譜だけを見て、リズムを口ずさんでみてください。

いかがでしょうか。メロディーと伴奏を口ずさむことができましたか?それでは、以下の音源をお聴きください。
合っていましたか?本書にはCDが付属していないため、このようなリズムを自分で理解できる楽譜読解力が求められます。そうした力があれば、収録されているアレンジを楽しめると思います。もしこのリズムを理解するのが難しい場合は、本書の内容を難しく感じるかもしれません。
結論
試奏で「Day Tripper」を弾きました。メロディとベースがはっきり分かれるアレンジで、音数自体は少ないのですが、難しかったです。指が追いつかないというより、脳内でメロディとベースを分離して処理するのが間に合っていないという感覚になりました。この曲を練習すると、音楽的な感覚が研ぎ澄まされそうです。初心者の方には難しいアレンジですが、ソロギタースタイルに少し慣れた方であればぜひチャレンジしてほしい一冊です。